マイホームに頭金は、どれぐらい必要?

頭金は、可能な限り出すな!

ただし「出さな方が無難」であって、全員に推奨するものではないので、記事の内容をよく見て自己判断してほしい。

  • 頭金は2割必要?
  • 頭金を貯めてから建てた場合と頭金を貯めずにすぐ建てる場合
  • 自己資金があっても頭金は少なくした方がいい?
  • 住宅ローン控除を計算に入れた場合
  • まとめ

自己資金は2割必要?

現在、ネットなどでマイホーム建築に必要な頭金を調べると2~3割が必要と記載されている記事が多く出てきます。下記は日本経済新聞のネット記事で記載されていました。

上記記事が間違ってはいないと思うのですが、ここでは少し違った尺度で考察したいと思います。

そもそも、頭金が2割必要だという考えの根拠は何だったのでしょか?

色々調べたのですが、明確な根拠がなく

現在の銀行ローンが主流になる前に、ほとんど人が利用していた住宅金融公庫が、物件価格(土地と建物の総額・登記費用などの諸費用は含まない)の8割までしか借入できない仕組みなっており、頭金が2割ないと借り入れができなかったことに起因していると言われています。

現在は、年収によって借入金額が変わりますが、昔は土地と建物の担保価値を重視しており、担保価値が物件価格の8割程度で計算されることが多かったことも起因しているとも言われています。

👉いずれにしても、自己資金2割出すことに特別な意味はなさそうですね。

頭金を貯めてから建てた場合と頭金を貯めずにすぐ建てる場合

「最適な借入額は?」で記載した生活防衛資金は最低限貯めていただくとして(生活防衛資金につてい知りたい方はこちらをご確認ください)

頭金を総額の1割 および 2割貯蓄してから建ててる場合と、頭金を貯めずにすぐ建てる場合をシュミレーションしたいと思います。

年齢25歳・夫妻合計の手取り年収600万円・総額4000万円のマイホーム取得を行う場合

固定金利1.5%で想定・定年65歳想定で40年ローン・物価上昇が起きない想定(4000万円を借入することが可能である前提です。)

現在、家賃7万円の借家住まい・年間貯蓄可能額月5万円(年間60万円)

この年間貯蓄額可能額は、手取り年収の10%を頭金に回す想定です。

    Aパターン    Bパターン    Cパターン
  頭金を貯めずに、すぐ建てる場合 約1割の頭金を貯めてから建てる場合 約2割の頭金を貯めてから建てる場合
借入額( 4000万円 3600万円 3200万円
頭金額   400万円…② 800万円…⑤
自己資金を貯めるまでの年数   約7年 約13年
マイホーム所得年齢 25歳 32歳(25歳+7年) 38歳(25歳+13年)
借入年数 40年(完済65歳) 33年(完済65歳) 27年(完済65歳)
自己資金を貯めてる間の家賃   588万円…③ 1092万円…⑥
住宅ローン毎月払い 約11.1万円 約11.5万円 約12.0万円
住宅ローンの支払総額 約5320万円…①  約4560万円…④ 約3890万円…⑦
マイホーム取得までの居住費総費用 ①         約5320万円 ②+③+④      約5548万円 ⑤+⑥+⑦       約5782万円

A:5320万円 < B:5548万円 < C:5782万円

上記の結果となり、Aパターンの頭金を貯めずに、すぐ建てる場合が最も居住費にかかる総額が低くなります。

また、上記表の住宅ローン毎月払いを見てほしい。頭金を貯めている間に年齢を重ねてしまうため住宅ローン返済年数が短くなるため、(A:11.1万円・B:11.5万円・C:12万円)毎月払い額は、すぐ建てても・頭金を出しても軽減されていない。

更に実際の経済では、

  • インフレによるマイホームの価格上昇リスク
  • 金利上昇リスク(2024年現在の社会情勢を考慮すると、少なくとも今より金利が低くなる可能性はかなり低いと思われます。)

などを考えると自己資金を貯めて建築するメリットは少ないと言わざるを得ません。

ちなみに、物価上昇率を年2%とした場合、現在の4000万円の家は7年後に約4600万円・13年後には約5200万円となります。

ただし、物価上昇が確実に起こるような経済の場合、給料も上がるため、全額を借入しておいた方が借入金の相対的な価値が下がるため有利となる。

ただし、全額借入をした場合 日本経済新聞の記事のように、もしもの時にマイホームの売却をした場合、ローン残債 > 売却価格 となる場合もあるので十分注意が必要です。

くれぐれも生活防衛資金の準備だけは怠らないようにしてください。

これもインフレが進んだ場合 売却価格が上がる可能性があるので、同じ結果にならない場合もあります。

👉 なお、この情報は一般的な目安です。個別の状況によって異なる場合がありますので、詳細な情報を入手するためには専門家に相談してください。

自己資金があっても頭金は少なくした方がいい?

結論から言えば、自己資金の運用利率によります。

単純に住宅ローン金利より高い利回りで自己資金を運用できれば頭金は少ないほうがお得になります。

2024年1月から【つみたてNISA】が新制度になったことをご存じの方も多いのではないでしょうか?つみたてNISAで有名なインデックス投資の米国株(S&P500)や全世界株(オルカン)などがありますが、これらのインデックス投資は、平均して5%前後の運用利回りがあるとされています。

年利5%という利回りによる複利計算というのは、計算してみるとものすごい効果がります。参考に計算できるサイトを記載しておきます。

野村証券「みらい電卓」

簡単に計算してみましょう。

現在年齢30歳の方が35年ローン・固定金利1.5%・4000万円のマイホーム取得を行う場合で自己資金を2割分800万円を頭金として出す場合とその2割の800万円を運用する場合

A:頭金で使う予定のだった800万円を運用

B:頭金を出して同じ35年返済にすると、毎月払いがAに比べて少なくなるため(12.2万円-9.8

  万円=2.4万円)、その毎月払いの差額約2.5万円を35年間 同運用利率5%で積み立て運用す

るパターン

C:Aとほぼ同じ毎月払いになるように返済年数を短く設定(27年返済)する。Aの35年返済に

  比べてい8年(35年ー27年=8年)早く返済が終わるので、住宅ローン完済後の8年間は毎月

  払っていた12.2万円を同運用利率で運用パターン

     A     B    C
  全額借入 2割自己資金     (返済年数が同じ) 2割自己資金  (返済額が同じ)
借入額 4000万円 3200万円 3200万円
返済年数 35年返済 35年返済 27年返済
月払い 約12.2万円 約9.8万円 約12.1万円
総返済額 約5140万円 約4110万円 約3890万円
頭金を含めた総支払額 約5140万円…① 約4910万円…③ 約4690万円…⑤
800万円を35年間5%で運用 約4412万円…②    
月払いの差額2.4万円を35年間5%で運用   約2660万円…④  
12.2万円を8年間5%で運用     約1430万円…⑥
①総支払額-運用後の手持ち資金 728万円  (①-②) 2250万円  (③ー④) 3260万円 (⑤ー⑥)

上記のようなシュミレーション結果となり

728万円 < 2250万円 < 3260万円

Aのパターンが一番お得になる。

総支払額が違うのですが、住宅ローン完済時の65歳時点で、Aでは4421万円・Bでは2660万円・Cでは1430万円をもって老後を迎えることになる。

ただし、運用利率が2%前後程度の場合A・B・Cどのパターンをとっても差はほとんど出ません。

運用利率が3%以上で運用できる見込みがあるときに上記パターンのAになるとお考え下さい。

更に年収がある一定以上ある方は、住宅ローン控除もあるため上記結果より更に全額借入を行った方がお得になることを追記しておきます。

ただし、自己資金を運用などは一切せず銀行貯金をする場合は、可能な限り自己資金を出して借入額をすくなする方がお得です。

下に銀行貯金0.1%で預けた場合を記載しておきます。

③のパターンが一番お得になります。

     ①     ②    ③
  全額借入 2割自己資金     (返済年数が同じ) 2割自己資金 (返済額が同じ)
借入額 4000万円 3200万円 3200万円
返済年数 35年返済 35年返済 27年返済
月払い 約12.2万円 約9.8万円 約12.0万円
総返済額 約5140万円 約4110万円 約3890万円
自己資金を含めた総支払額…① 約5140万円 約4910万円 約4690万円
800万円を35年間0.1%で貯金 約829万円    
月払いの差額2.4万円を35年間0.1%で貯金   約1026万円  
12.2万円を8年間0.1%で貯金     約1175万円
①総支払額-運用後額 4311万円 3884万円 3515万円

この場合③のパターンが一番お得になります。

住宅ローン控除を利用す場合

次の自己資金の運用などは行わず、住宅ローン控除を組み合わせたシュミレーションを考察してみます。

住宅ローン控除については、別の章でご説明しますが、下記が住宅ローン控除の主な概要です。

住宅ローンを組んだ次に年からローン残高の0.7%分が13年にわたって所得税及び住民税がから還付又は減額される制度である。

上記と同条件で借入を起こし場合(認定長期優良住宅を建築の場合)

住宅ローン控除を13回受けた後に800万円繰り上げ返済することとする

       ①     ②    ③
  全額借入(14年目に800万年繰上げ返済 2割自己資金     (返済年数が同じ) 2割自己資金 (返済額が同じ)
借入額 4000万円 3200万円 3200万円
返済年数 35年返済 35年返済 27年返済
月払い 約12.2万円 約9.8万円 約12.0万円
総返済額 約5000万円 約4110万円 約3890万円
自己資金を含めた総支払額…① 約5000万円 約4910万円 約4690万円
ローン控除での減税額 約304万円 約243万円 約225万円
①総支払額ー減税額 4696万円 4667万円 4465万円

①4696万円 > ②4667万円 > ③4465万円 となり

③のパターンが一番お得なる。 

まとめ

ここまでいくつかのパターンでシュミレーションをしてみたが、結論として

①現時点で自己資金(頭金)を貯めれていない方は、貯めてからと考えず、借入ができるならば即 

 マイホームを取得したほうがお得になる。

②自己資金は、住宅ローン金利より高い利回りで運用できるなら借入をした方がお得である。

③マイホームを取得するタイミングで自己資金(頭金)がある方で、運用などせずに貯蓄を中心に

 資産を貯める方は、可能な限り自己資金を出し・返済年数を短くした方がお得である。

これは、私個人の感想ではありますが、資産運用に不安を感じる方も多くいるかもしれませんが、資産を運用した場合のシュミレーションを見ていただければわかるように、運用が成功した場合の効果は非常に高いものです。怖がらず積極的な運用をお勧めしたいと思います。

資産運用についての参考となるリンクを下記に記載しておきます。両学長という方が運営されておられ、「お金の大学」という本も出版されておられます。同名称でのYouTubeも参考になります。ご興味のある方はご覧になってみてはいかがでしょうか?

 

👉資産運用はあくまでも自己責任です。運用結果などについては、参考例となります。

 

 

以上