you tubeなどで「大手住宅メーカー」と「工務店」の違いなどを解説した動画を見かけますが、今一つ何を言っているのかわかり難いものや大きな違いはないと言っているものが多い気がします。大手住宅メーカーの30年以上勤務してきて思う違いは、「実験・検証能力」と考えています。
※大手住宅メーカーに明確な定義はありませんが、ここでは独自の構造躯体を開発しているような企業を念頭に置いております。(積水ハイム・積水ハウス・へーベルハウスなど)
日頃皆さんがよく使用する車を思い浮かべていただけるとイメージしやすい思います。自動車メーカーは、衝突安全基準・空気抵抗・走行時の騒音などを確認するため、実際の車や模型を作っていろいろな角度から実験を行ったり、過去データーからシュミレーションなどを行い安全性や快適性の確認をして車を売り出します。
住宅も同じで大手住宅メーカーは、様々な実験・検証を行っている。私が勤務していたメーカーは、自社の構造躯体、他社の構造躯体、ツーバイフォー、一般的な木造住宅など様々な実物大のモデル住宅を作成して構造躯体に負荷をかけて、どれぐらいの力でどこから破壊が始まり、どれぐらいまでなら安全かなど実験していた。

また、外壁材なども沖縄地方の島に暴露実験場があり紫外線による外壁塗装の劣化の確認をしたり、外壁自体を凍結融解実験を繰り返し強度の実験をしていた。
上記は、自社が開発した製品のため一から実験が必要ですが、住宅建材メーカーから日々様々な製品の売り込みがありそう言った製品も自社の住宅に組み合わせた際の相性の実験なども行って製品として販売されていた。
様々な実験・検証を行っても全く同じものを作っている自動車でもリコールなどがあります。
ましてや、住宅は、建築する地域・場所などによって気温・湿度・風量など違いますし、100人いれば100通りの間取りがあり、条件が異なるため不具合が多数起きるのが普通である。
大手住宅メーカーは、少しでも不具合を少なくするため「実験・検証」を行っている。
マイホームのを建築したした後、床鳴りがするなどと言った、目に見える不具合が出たら非常にわかりやすいしのですが、多くの不具合は目に見えないところでマイホームを蝕んでいく
例えば、外壁内で発生する結露がどれぐらい起きてどうなっているか建築した後では確認ができない、ましてはこういった気象条件なら結露が発生して、その際にどうなるか実験・検証を行っていなければ対策のしようもない。

もう一つ例をあげるなら、防音性などは不具合ではないのだか、実験を行わないと絶対に違いが判らない。
外から発生する音への防音性能は、ある程度計算はできるが、室内の扉の開閉時の騒音、基礎下から伝わる室内の音、二階から一階へ伝わる生活音など実験・検証あっての効果であり、この様な実験・検証を行っていないメーカーや工務店では、建てた本人はもちろんのこと、一生に一回しか建てない事の多いマイホームでは、自分の家の性能が高いのか低いの建築主にはかわからないのである。
もちろん、工務店で建築をしたら性能が良い家が出来ないなんてことはありませんし、工務店を貶したい訳でもありません。
誰しもが性能だけでマイホームを決めるわけではありませんし、価格や担当してくれる人の人柄なども重要な要素です。
ただ「実験・検証」を行っていると言うことは、大きな安全・安心につながる確率が高いのは間違いなく、大資本のところでしかこう言った実験を行えないのも事実である。
自分がマイホームに求めるものをよく考え、言葉だけなく客観的な事実から目を背けることなく、どこで建築するかを決断してください。